よくあるご質問
ラーメン店の開業を検討しされている方達
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どんな形態でラーメン店を開業するかにもよります。最近のラーメン店では、「味」への拘りを重視するあまりに原価率が高くなる傾向があります。
ラーメン業界の競争激化や、この業界独特の次はどんな「味」がくるか、その次はどんなラーメンだろうかと、ラーメン業トレンドの変化著しい傾向があり、その為にどうしても作り手志向へと興味が偏りがちとなり、おのず他店が使わないような特選食材等を使用してラーメン作りを行う為に、原価率が必然と高くなってしまっています。現在のように原価率の高い状況は、ラーメンを売る側が勝手にしたことなのです。
一昔前であれば、その食材への拘りが他店との差別化となりその分、宣伝広告費に費用はかけないというように、原価分を消化できたのですが、現在では右を見ても左を見ても拘りだらけとなり、この考え方も通じなくなっています。
今のように食材や技法に拘った日本のラーメン価格は、安過ぎると感じます。商売という視点から申しますと、現在の拘りを続ける為には、
これはやや暴論とも思われるかもしれませんが、実際にラーメン店を営んでおられる方々の気持ちも、ラーメン一杯当たり1,500円~2,000円くらいが妥当ではないかと思います。値段帯が本音ではないでしょうか、私のラーメン学校には、毎年海外から大勢の方々が学びに来られ、私自身も海外にご指導に行く場面も増えてきました。
外国から日本のラーメン業界を客観的に見られるようになって、思うようになったのですが、実は海外でのラーメン価格はそのくらいなのです。レートの違いこそあれ、材料原価日本とそんなに変わりません。その為に、海外ではラーメンビジネスが盛んなのです。
しかし、ラーメン一杯にいくら支払うか、肝心のお客様の方はそうではないです。ラーメンに対しての一般客の値頃感が、現在の平均的なラーメン価格でしょう。
日本のラーメン屋の起源を考えた時、屋台で売るスタイルが始まりでした。ラーメンはあくまでも庶民が気軽に食べられるもので、ラーメン屋さんは庶民の味方なのです。
日本のラーメン屋の起源を考えた時、屋台で売るスタイルが始まりでした。その時のラーメンレシピは、焼豚以外は比較的安価な食材で、スープを作る際に焼豚も一緒に仕込んで、その焼豚の味付けをしたタレが、そのままラーメンのタレというような現在の作り方からすると、一見、単純なものに思えるものかもしれませんが、商売としてラーメンをいくらで売るかという視点を欠くことがないので、今よりも遥かに商売感覚が成熟していたと言えるでしょう。
売値に見合うように、現在のラーメンの質を下げてしまうのは、既に難しい状況でしょう。
それだけの食材原価でラーメンを作るのであれば、売値を上げる努力をするか、安価な食材料で、質の高いモノを目指すかということになります。この場合の質とは、食材の良さではなく、一度食べたら忘れないインパクトのある「味」を作り出すことという意味です。
私はご依頼により、繁盛店の味を再現するときが有りますが、営業面で優秀なラーメン店の「味」は、案外安価な材料と簡単な手法で、このインパクトの「味」を見事に創造している事が多いです。 -
ラーメン屋を志す前に、どれだけの人がラーメン屋について本当の現場を知っているのかと思います。そのほとんどの方々がラーメン屋のイメージがマスコミ情報からの想像でしかありません。
開業動機は人それぞれですが、何か飲食関係で独立をと考えた時に、包丁を使ったことないからラーメン屋かな、居酒屋だと酔っ払いを相手するのが嫌だからという消去法で最後に残ったのがラーメン屋という方もおられます。
また、大変なのは分かっていますと言われる方々も、恐らく大変なんだろうなという感じの方々か多く、実際にラーメン屋をはじめてみてその大変さが自分の想像を超えていたことに気が付かれるようです。勿論、そんなに大変でないラーメン店の開業方法もあります。フランチャイズシステムに加入するのもその一つの方法ですが、様々なノウハウ提供や、本部からの支援を受ける分、多額の契約金やロイヤリティ、食材の購入義務等、あり、かなりの売上高をキープできないと利益が出ない。その他、麵・焼豚・スープ・素ダレ等と、全て業者から購入可能です。これらの材料を上手く活用すれば、現場の作業はかなりの部分が削減されて、体は楽になれるでしょう。しかし、これらの屋の方での開業は、お客様から見てあまり魅力を感じさせないのも事実です。ラーメン屋業の開業の仕方は様々あり、業界の裏も表も知った上で、本当に自分に合った仕事なのかを判断すべきでしょう。 -
一にも二にも、まずは立地選定からです。立地の悪さは「味」では補えないものと思って下さい。
憧れのあの「味」が作れれば、そのまま繁盛店となれると、そんな風に理想を描いておられる方々が実に多いです。そんな生徒さんにはまず、理想の「味」の再現と、繁盛店づくりとはまったく別のことで関係ないと申し上げています。
まず繁盛ラーメン店づくりに欠かせない要素の第一は、お客様が来店しやすい好立地の物件が取得出来るか否かにかかっています。その好立地で地域のお客様にラーメン店として何を提供していくべき繁盛店の条件でを組み立てていくのです。ラーメン屋を目指す方々は、他の飲食ビジネスと比べて、立地選びを重視しない傾向が強いようです。旨いラーメン屋にはお客は場所を問わず、探してでも来てくれると思いこんでいる人が多いようですが、これもテレビからの影響を受けています。実際にはそんな事は起こりません。そんな事は無い、実際に悪い立地で流行っているラーメン店が地元にあるという方もおられます。
確かに悪立地でも見事に集客に成功しているラーメン店は実際に存在しますが、そういうお店は、東京圏などの人口密度の多い地域か、地方でも既に親子代々永年営業をなさっている老舗の名店であるケースが多いです。貴方がこれから開業する事を一般の方は、まったく知りませんし、興味もありません。これは当たり前なのです。そんな状態で立地の悪い場所で勝負をかけるのはまさに無謀なのです。ラーメン屋での成功を目指すのであれば、好立地を選び抜く、目を養うことが求められるのです。 -
ラーメン店の開業を志している方々に多い誤解は、飲食業の中でラーメン店が最も低資本で開店できるとの思い込みです。
ラーメン屋だけが他の飲食店よりも比較的低資本で開業出来るというのは、まったくの誤解です。これは屋台のイメージが強いからでしょうか。ラーメンがあまりにも身近な食べ物であるがために、そのラーメン店をはじめるための準備資金もついつい低く設定しがちです。元々の準備資金が少ない為に、結果として立地条件はある程度妥協して出店してしまうというケースが多く見受けられます。まったく本末転倒です。はじめはここからスタートだ、ここを繁盛店にしてから、二号店はもっと良い立地でやろうよ、となるのです。これは全くの見当違いです。
ラーメン屋を開業するということは、立派なビジネスを創業するということです。それに見合うだけの充分な資金の準備が必要なのです。私の場合には、資金的に問題がなくても操業当初からの借り入れをお勧めしています。資金量の多さは、開業手段の多さだからです。限られた自己資金なので予算内で納めたいというのは、サラリーマン時代の発想で、独立開業を目指される方はそのサラリーマン発想を完全に拭い去り、外部の資金を上手く調達してビジネスを軌道に乗せていくという起業家発想への転換が必要です。常に借金している状態が健全なのです。 -
きちんと資金繰りが出来ることです。
お客様に美味しいラーメンを提供して喜ばれる。それは当たり前のことで、経営のほんの一面的な事柄に過ぎません。要するに給料日に従業員の給与がちゃんと払えるのか、支払い日に業者さんへの支払いがちゃんと出来るのか、家賃は滞っていないかということです。様々な夢を語るのは良いですが、最低限事業主としてこれらがきちんとできる事が、ラーメン店の事業主としてまずは肝心なことなのです。最低限これが出来てラーメン店経営者と言えるのです。 -
複数でのラーメン店経営は基本的にやめた方が良いです。
経営の責任者は明確にして、貴方自身がワンマン経営者になりましょう。共同でというほど無責任な事はありません。
経営に共同参画してくれる気持ちは大切にしつつも、あなたがワンマン経営者で有るべきです。
ラーメン店の経営がうまくいけば、パートナーはいっぱしの実業家気取りになり、うまくいかなければ、俺は雇われていた何とか責任取ってくれとなりかねません。
ラーメン店経営も実業である限り、うまくいくこともあればそうでない場合も多々あるのですから、結果責任を明確にしてこそ、円滑にラーメン店を営んで行けるのです。 -
開業に際して、外部の知恵は上手く活用すべきですが、私のところに来られるまで、実に様々な開業セミナーや、飲食コンサルタントからのアドバイスを受けてこられる方がおられます。初めての事なのでいろんな人からの情報やアドバイスを得たいと思うのも無理は有りません。
しかし中にはあちこちでアドバイスを受ける度に、ご自身の考えがコロコロ変わる方がいます。慎重というよりは、失敗したくない、もう後がないとの思いが強い方によく見られます。
まず自分自身をしっかりと確立させておくべきでしょう。アドバイスを受ける側の成熟度に応じて、得られるものが違うと言えるでしょう。
的を得た優れたアドバイスには、必ず何らかの気付きがあるものです。気づいて、その事柄を自分で熟考してみてください。アドバイスを自分のモノに出来るか、ただの良いお話しで終わるかは、あなた次第です。そうでなければ専門家から100のアドバイスをもらっても、それは自身にはつながらないのです。 -
はい、確かにそんなお店が存在します。
ある有名店主がテレビで言っていましたが、大行列ができている超多忙時期に、スープを薄めて提供していましたと、暴露していました。あいつバカだなと思うかもしれませんが、繁盛している状態が続くと、この繁盛は永遠に続くものだと人は勘違いする生き物なのでしょうか、程度の差こそあれ似たような話は多々あります。人の振り見て我が振り直せで、今繁盛しているラーメン店の経営者は、常にご自身を戒めて欲しいです。
衰退の原因は常勝時にこそあります。常勝時にこそ何をすべきか、常に新たな目標を設定して高みを目指して行って欲しいです。 -
自分が好きなというよりも、自分で納得できるものを売りなさいです。ラーメン店の仕事はどうしても長時間の過酷な勤務となります。ただ単にこの「味」が好きだからといった理由では、高いマインドは維持できません。
また、コンサルタントにアドバイスを受けて、この地域では家系ですよとか、二郎系がウケますよとか、自分が納得しなくても専門家の言われたとおりにやってみようでは、フランチャイズに加盟しているオーナーさんみたいなものです。
ラーメン店を営んでいる方なら分かりますが、売る側の強い思いはお客様に伝わるものです。ご自身が納得したラーメン「味」で、これを売るんだという強い気持ちが必要です。 -
ネット上等では、次に何が来るというような話題が書かれたりもしていますが、ラーメン屋経営では、ほんの参考程度で余り考慮する必要はないと思います。
ラーメン業界は若手お笑い芸人の世界に似ています。次に何が来るかというような興味半分の事柄は、食べ歩きの際には楽しみでよいかもしれませんが、お店をやる側としては余りとらわれる必要はないと思います。
流行るは廃れるのです。それだけ他の飲食関係よりも、この業界がマスコミと近い証だと思います。次に来る(次に何が流行る)かは、その次には古いラーメンとなるという事です。
また東京を中心とした関東圏がラーメントレンドを発信していますが、その流れに地方は付いて行っていません。東京で流行っていたからと地方でやっても全く見向きもされないという現象は多々見られます。
確実にブームが到来してから、お店に取り入れるか取り入れないかを検討されればよいですが、流行るラーメンが必ずとも繁盛店の必須要素では無いとも言えます。 -
すべてにおいて個性を反映した方が良いでしょう。
提供するラーメンの「味」や「丼」や器、サービス、お店の雰囲気、等、お店側としての主張を常に意識した方が良いです。
ラーメンを目指す方は、「味」への個性以外には、あまり意識をされていないようです。
創業者である貴方の哲学・考え方をお店に繁栄させることは重要です。長時間お店で拘束される貴方にとっても強いマインド維持につながります。
因みに、創業当初は、創業者個人の個性、次の段階ではその個性に共鳴してくれる仲間が集まり、その仲間が増えれば、みんなで共鳴できるお店の個性を定める。と、いった具合です。個性は全てにおいて必要な要素です。
選んでもらえる。興味を引く、忘れられない、他とはちょっと違う個性は意識すべきでしょう。
個性もあまり個性的すぎるとお客様にひかれるので要注意です。少し目新しいくらいが良いのです。 -
具体的な要素として第一に挙げられるのは、準備不足でしょう。
スープがまだちゃんとは出来てないけれども、オープンチラシを配布しちゃったから、とりあえず明けちゃえよ、オープン日にこんなことをやるオーナーさんは実は少数ではありません。
自分でラーメン店をオープンするといった経験をほとんどの方が初めて体験します。
初めての事なので、専門書や開業セミナーに参加して色々と学びますが、実際の開業準備も初体験なので、予定通りに進まない出来事が多数起こります。それが為に、オープンの予定に準備が間に合わないという事態は起こるのです。対人関係でも初対面の印象が大切です。
お店はなおさらなので、オープン時の準備不足は、お店の成否を決めると言っても過言ではありません。これを防ぐためにも私は学校に来られた方達には、予めオープン日を決めて準備は進めるなと言います。
ラーメン業界のイメージをほとんどの方達は、マスコミから情報を中心に得ています。ある意味で洗脳されています
テレビでは、ある不採算店があってそこのお店は非常に汚くて、ラーメンもおいしくない、そこか奮起して、お店をピカピカに掃除して、特選食材を使ってスープを一からきちんと下処理し、寝る間も惜しんでおいしいラーメンが完成、その結果として大繁盛店になるといった風な映像が良く流れますが、現実とは大きくかけ離れています。
その業界に算入するのなら、その業界の裏も表も知り尽くして算入すべきなのです。
ラーメンという食べ物が身近にあるが為に、よく知っているよという感覚で始めてしまうのが、失敗の原因のひとつでしょう。
身近な存在は、よく知っているつもりになるのが人間という生き物なのでしょう。 -
やはりオープン時のお披露目が最大の広告の機会となるでしょう。
住宅地などでお店を開店される場合には、連休前の新聞折り込みは有効です。
オープン景気が一段落した後では、一般にオープン後の広告はあまり効果が期待できません。
広告費に費用をかけるよりも、当初の第一印象を如何によくするかです。
個人店の場合、オープンの期間を過ぎれば宣伝効果は余り期待出来ない、FacebookやLINEのようなSNSの活用をお勧めします。
その為にも、オープン景気に終わらない、お店として勢いの持続できるプラン、一種の飽きさせないストーリーが必要なのです。
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お店のオープン時は、ラーメンの種類を絞った方が良いです。
お店として代表的な一杯を強調してアピールした方が、印象に残りますし、お客様から見ても専門店という良い印象が得られます。
しかし、必ず飽きや目新しくなくなってくるという現象は起こります。定期的若しくは不定期でも様々な限定ラーメンをメニューとして出していくことが必要です。
お店としての鮮度が保てますし、その都度のラーメントレンドも反映出来て、お店の陳腐化を防げます。
オープン時は、自身の一杯を強調する。しかしレシピは豊富に用意した方が良いでしょう。 -
出来ます。問題有りません。
女性お一人で営んでおられるお店は有ります。ラーメン店でこうしなければならないという特別なルールはありません。自分の使いやすいように初めからお店作りをすればよいのです。女性ならではの視点もお店のハードソフト面に反映して自店の個性をアピール出来ますのでむしろ強みを演出しやすいでしょう。 -
その人気ラーメン店の立地条件にもよりますが、わたしならあえて人気店の近くに出店するような事はしないでしょう。
出店する場所を選定する際に、お客が見込めるか否かで判断すべきです。もともと立地的には良くなかったけれども、そのラーメン屋さんだけけが大繁盛しているような場所であれば、わたしなら出店しません。それは「味」で勝ったとか負けないではありません。
恐らく比較的遠方からでもその有名店に目的を持って食べに来ているお客さんが多いはずです。その近くにラーメン店を出店しても、集まってきているお客の目的に元々そぐわないからです。
その有名店が出店している場所が、ラーメン屋が多い通りや、繁華街等の集客が望める場所であれば判断は別です。
開業準備している人
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最近の傾向では、自分のイメージに合うような物件情報がなかなか出てこないとよく聞きます。
根気よく物件を探すことでしょう。そしてこれはと思う物件が有れば手付金でもうって朝から晩までの人の流れを見極めて、直ぐに契約する事です。
物件選びから、競争が始まっていますから、好立地の店舗は奪い合いなのです。くれぐれも出店地に妥協は禁物なのです。
どのような場所が好立地といえるかですが、一般に角地、いろんな客層が望める地域とか、お金を使うつもりで大勢の人が集まる地域とか言われますが、要するに、長時間お客様に見える認知される場所という条件が大切です。
どうしても今回、良い物件が見つかないのであれば、今回の開業予定は見合わせるか、条件を引き上げて探すことでしょう。 -
立地の悪さは「味」で補えません。ラーメン店を目指す方に多いのですが、「味」が一番で、その他の事柄にはほとんど関心のない人が多すぎます。
美味しいお店=繁盛店ではありません。ラーメン作りへの情熱同様に、物件を見抜く目も培ってもらいたいものです。
本当にまったく良い立地なのか、悪い立地なのかが判断出来ない、分からないのならば、独立開業自体を考え直した方が良いでしょう。
他人に言われるがまま契約してしまう危険性がありますから、人生をかけてラーメン店を開くのですから、出店場所は自分で自信をもって決めるべきなのです。
戦いの場所は自分で選び抜け、立地に妥協無し、良い物件がなければ、開業予は伸ばせです。 -
数字が苦手で、あるいは書くのが面倒臭くて開業計画書を他人に作ってもらう人がいますが、これは事業の核の部分になりますので、絶対にご自身で作ってください。
芝居や映画の脚本と同じでラーメン店の事業が良くなるも、悪くなるもこの台本(計画書)次第です。
開業を目指す人の具体的な目標が、ラーメン店のオープンまでとなっている方が多いです。オープン後の一週間、一か月、三か月、半年、一年とお店の成長期、安定期、までの見通しを計画しておく必要が有ります。
店舗づくりは長期展望と仕掛けづくりまで、具体的なストーリーを画いておくべきです。 -
自宅で美味しいラーメンが作れたから、ラーメン屋が出来るはまったくの幻想です。まだ、ラーメンを作ってはみましたというくらいの段階です。
この「味」あの繁盛店よりうまいものがつくれたと出店を考える人がいますが、まったく無謀というよりほか有りません。
ラーメン業界の裏も表も知ったうえで、本当に自分に合っている業界なのか否かを考えるべきなのです。
余談ですが、ラーメン店の開業を考えている人は、自宅でも大量の食材を使って試作に取り掛かります。
その為に多くのスープや麵焼き豚が余ります。それをもったいないからと言って家族や友人等浸しい人達に食べてもらうのは考えものです。
もしも貴方が本気で開業を考え・行動した時に、家族や友人にも協力してもらう場面が出てきます。
その際に、日頃から不味いラーメンしか食べさせてもらっていなければ、どう思うでしょうか、「本番は大丈夫だから安心してくれ」と聞かされて、安心できるでしょうか?協力して欲しい人達に体を張って止められるという場面もあり得ます。
大切な人には終始一貫、自分が本当に旨いと思うラーメンしか食べさせてはならないのです。 -
ラーメンの値段は、周辺ラーメン店の値段を参考に、例えばメインとなるラーメンが●●円という具合に、あまり逸脱しないようにすべきです。
その上で、ライバル店にないような特殊ラーメンはやや高めに設定、このように匠な価格設定でメニュー構成を組み立てると良いでしょう。
売りたいものを売る為のメニュー構成も大切です。 -
開業本にはよく見積もりは三社くらいから相見積もりを取りなさい、と書いてありますが、実際には時間の無駄になる場合が多いです。
まず三社くらいを見つけるまでに時間を費やす事と、三社に見積もりをとってもほとんど工事代金が変わらないこと、業者の中には相見積もりと分かれば、見積もり自体を出してこない場合もあり、待っている間に時間の浪費となる場合が多いです。
よく知っている業者が有れば、そこで工事も良いですし、なければ信頼できる人物からの紹介業者で良いでしょう。見積もりをお願いする際に、一応相見積もりは取らせてもらうとだけ告げれば良いです。
工事業者によって得意・不得意はあります。ラーメン店の工事は得意ですと言いながらも、以前ラーメン店の工事をしたというだけの業者が多いです。 -
どこのお店も頭を抱えている問題です。求人広告をいくら使っても一向に問い合わせが有りません。費用がかさむばかりだと嘆いておられます。
比較的効果の高い方法としては、オープン工事期間中、オープン準備中の張り紙です。
この期間中は案外注目度が高く、どんなお店が出来るのだろうかという感じで見ているわけです。また同じ働くなら新規オープンのお店を選ぶ人が多いです。
個人店の場合には、家族、親友が当面の間は即戦力になってくれるケースも多くありますが、一般の従業員の方達も、同様に普段から丁寧な言葉づかいを心掛けておいた方が良いでしょう。
忙しい時、とっさの時にお客様から見て、少しきつい言葉づかいに感じてしまう事が有り、お店の印象を損ねる原因ともなります。 -
まずオープン日を予め設定して、開業準備を進めていきなさい、こう言うと聞こえが良く、その通りだと思われるかもしれません。
我々は小学生の時から、何事も予めちゃんとスケジュールを決めてやりなさいと教わっています。そういう素養が社会人として組織人として求められているからです。
皆さん予めオープン日を決めたがる悪い習慣をお持ちであると思います。オープンの日は、お店の成否が決まる運命の日です。まずは、周囲のお客様との信頼づくり、お店の評判作りがお店の将来にとって最も大切な事です。
通常、オープン日からしばらくの間、オープン景気ともいえる忙しい日々が続きますが、この時に来店されるお客様がおられる地域の方々が、実はお店の利用率の高いお客様なのです。もしも、もう行かないよと、お店の評価が悪かったり、印象が悪かったら、二度と来てくれないでしょうし、周囲の人にも、あのお店良くなかったよと伝えます。なぜそんなことになるのか、全ては準備が不足していたからです。
いつオープンするのかは、決まっています。成功するビジネスは、全て顧客志向です。
それはお店として地域のお客様に、最高のサービスが提供できる状態になった時です。
オープン日を事前に決める理由としては、資金的にもう限界だから、オーナーに縁起の良いだから等で、その起業の第一歩から作り手志向となっているのです。 -
ラーメン開業本には、ラーメンの食材原価は30%と書かれています
これを聞くと単純に売り上げが200万円であれば、粗利益が140万円になる商売だと思われるかもしれません。
現在のラーメン業界ではラーメン店同士の競争が激しく、しかもトレンドの変化が目覚ましいので、常に他店との差別化を意識した新しい技法や、目新しい食材を取り入れようとしている為に、原価率自体が30%を超え、30%台後半くらいのお店もあるくらいです。
以前であれば、原価がかかる分だけ他店と明確に差別化する事によって、その分広告宣伝費を抑えるという意味合いもありましたが、今ではそれも功をそうしません。
しかも、計画段階で食材原価を単純に変動費と考えてしまう為に、実際ラーメン店を経営してみると思うように採算ベースに乗らないという現状が有ります。手作りのウエートが高ければ高いほど、食材原価には変動費の部分と準固定費の部分があります。
また、食材原価自体毎回変わるのです。当初計画した標準原価はあくまでも予想であって、本当のお店の原価、実質原価を把握して原価をコントロールする事が必要です。 -
商品開発の手法として、まずは原価を考えないという視点は、正解だと思います。原価にとらわれていたのでは、商品開発が進まないでしょう。
まずはこれだと思える良いモノを創り上げる事ですが、その次のステップとして、原価の問題に取り組む事になります。試作段階で使った食材が高価なものであれば、安価な食材の代用を再考したり、仕入れルートを検討する事になります。
どうしても目標の原価に到達しない場合には、その原価に見合う売値をどう取るかを同時に考えているかが肝要です。 -
貴方は外で食事をする時、例えばオフィスのランチタイムや休日に家族で外食するときに、外に出てからどこで食べようかとお店を探して歩くでしょうか?
ほとんどの場合に、外出する以前にどの店に行くかを決めているはずです。飲食店は、その時に頭のリストに載っているお店になる必要が有ります。印象に残っている。パッと頭に浮かぶお店作りやサービス、話題性を提供し続ける事が、お店にとって必要な事でしょう。 -
まったく意味がありません。むしろ高くても良いと思います。はじめから他のラーメン店より安いからあのラーメン屋さんに行こうという店を目指すべきではありません。
余談ですが、海外に比べて、日本のラーメンは安すぎます。材料費はほとんどかわりません。
これは、海外の人たちからすれば、ラーメンが高価な日本食の一つだからです。一方本家の日本では、ラーメン店同士の競争が激しく、
これは作る側が勝手に拘ってこだわり食材を使って材料費をあげていったという現状で、お客さんの側は、ラーメン一杯当たりのお値打ち感が変わっていません。
ミシュランガイドに取り上げられる等、世界から注目される日本のラーメン業界には、日々様々なラーメン店が登場しています。
むしろいかに値打ちを上げて高く売る事が出来るかという事が、これからのラーメン店経営に必要な事でしょう。
既に開業している人
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迷惑客とは他のお客様に何らかの迷惑をかけているお客の事です。この行為に対してはお店として退店等の毅然とした対応で臨めば良いです。
また、明らかな嫌がらせ行為も同様です。何度でも嫌がらせ行為を繰り返す人物には同様の人物の来店は拒否しても良いです。
しかし、クレーム対応とは別です。お客様へのクレームには、素早く積極的に対応しましょう。また、クレームの原因を改善する事でお店独自のノウハウも蓄積されます。
ある意味でクレームは宝の山とも言えます。 -
やっとお店の経営も安定してきたなと思っている頃に、近くにライバル店が出店してきたという話をよく耳にします。
売上が減ってしまうのではと、オーナーさんとしては内心戦々恐々とされるでしょう。
1ヶ月~2ヶ月くらいは、ライバル店の影響は少なからず受けますが、その間ライバル店を研究し、自店の魅力を再考する時間と捉えるべきでしょう。だいたい2ヶ月くらいで、ライバル店の影響力も和らいできます。その時期を見計らって新企画等を展開すると良いでしょう。
ラーメン店では、とかく「味」への拘りから、仕込み作業や片付け作業などの店内作業に仕事の重点と、時間が割かれる傾向にありますが、お店として地域のお客様に何が出来るかを日々考えそれを実行するのが、ラーメン店に限らず店舗経営の要なのです。
自店の日頃からのお客様への取り組みが、ライバル店が出店してきた時にこそ、その真価が問われています。 -
販売促進やサービス向上の為に、定期的にスタッフミーティングを行うお店のオーナーさんから、毎回自分がしゃべっているだけで、一向にスタッフから意見やアイデアが出てこないですよとの嘆きをお聞きする事が有ります。
改めて場を設けると、かえって構えてしまってなかなか意見が出にくくなります。みんなで集まる時間は少なくして、休憩時間の雑談で自由に話してもらう工夫やアイデアノートにいつでも書いてもらうというような習慣作りが良いでしょう。
また、飲食店の専門雑誌などを定期的に購入されているお店では、オーナーさんだけが見て終わっているケースが多いですが、従業員の方たちにこそ読んでもらう事です。
従業員からアイデアを募る時のちょっとしたテクニックとしては、単にアイデアを求めるだけでは出てきませんが、他店の事例を見ればそこからまた新たな発想が浮かんでくるものです。 -
コンビニのカップラーメンの企画によくみられるような企画ですが、仲の良いラーメン店同士が、限定企画として実施しているケースが見受けられます。
これによって売上が格段に良くなるというものではありませんが、地域のラーメンフリークにもその情報を提供して、イベント的にやっているラーメン店が見受けられます。これは、お店のマンネリ化を打破するのに有効な手段と思います。 -
ラーメン店を経営するとどうしても長時間の勤務となりがちで、お店とその周辺以外に出歩くことはほとんどなくなってしまいます。
お店の休みの日にも一人もくもくと仕込みをするそんなオーナーさんが多いです。一人でもくもくと単純作業が続く現場ですから、一人孤独に悩む事が多くなりがちです。
思い切って、週に二日は休みなさいというコンサルタントもいますが、日々の売上が気になって中々お店を閉めることが出来ない方も多いです。考え込まずに、考え抜く習慣作りを心掛けて下さい。 -
毎年ラーメン店を紹介する専門雑誌が各地で発売されています。それを見ていると毎年何らかの目新しいラーメン店が紹介されています。
ラーメン雑誌を作る側も、何か目新しいお店、ラーメンを掘り起こそうとしているからとも言えます。
一方で、ラーメン店のオーナーさんは普段の仕事量が多く、いったんお店をオープンさせた後には、なかなか他のラーメン店には食べに行かなくなりがちなので、気が付くとなんかウチのラーメンが古く感じてくる場合が有ります。
先程の話にも関連しますが、たまには他店を食べに行ってみるとか、ラーメン以外の他の飲食店を参考にしてみるのも良いでしょう。
しかし、一般のお客様はオーナーさんが思い込むほどトレンドには左右されていないのも現実です。特に地方都市ではラーメンのトレンド等余り興味がない人の方が多いのです。
何か取り残されているような気がするそんな気持ちから、業界のトレンドは今風のラーメンと、昔のラーメンとは思い悩む傾向にあるのではないでしょうか、他店の真似をしないという気持ちも大切です。 -
立地条件が悪くなった時の対策としては、それでも来店して下さるお客様がおられるはずです。なぜ当店に来店して下さるのかを再考し、自店の周辺地域のリサーチを行います。
自店の強みと弱みを再確認した後に、新たに商品・サービスの展開を考えます。
場合によっては、必要に応じてお店のリニューアルも検討します。
どうしても現在の場所での営業が困難である場合には、店舗の移転も検討します。こういった場合に備えて、いつでも資金調達できるように、黒字で税務申告しておく等、いつでも資金調達が出来る環境を整えておくべきでしょう。 -
オープン後には、広告宣伝費は出来るだけ使わないようにした方が良いと思います。
飲食店全他の平均は売上高に対して5%~10%くらいまでとされていますが、仕入(30%~40%)、家賃(10%~15%)、人件費(10%~15%)、水道光熱費(10%~15%)、その他の経費(10%)を引いたものが利益ですが、利益の幅が少ない事がご理解いただけるでしょう。
実際ラーメン店を営んでおられる方々は、広告費用の5~10%はとても高く感じるはずです。昔ならば、自店の拘りをうたい文句にすれば、ある程度の集客が望めた時期もありましたが、現在では各店の拘りも、特に注目を引くものとはならなくなってきました。広告費用は出来るだけかけないようにするのが常道でしょう。普段のサービスこそ最大の広告。 -
費用対効果を考えて選ぶべきです。
先の御質問とも重なりますが、私自身は広告宣伝費用を使うなという方ですが、広告に全く効果がない訳ではありません。
売上が何故減ったのか、それはお客様の来店度が減ったことが大きいでしょう。
つまりお客様各々の生活習慣の中であなたのラーメン店を利用する意味合いが薄れたということです。再び利用頻度を上げるには、また思いだしてもらえる切っ掛けが必要です。
その手段が広告です。周辺顧客に如何に来店動機を促せるかか広告媒体選びのポイントとなります。 -
やはりSNSの活用でしょう。
Facebook、Instagram、LINE等さまざま有ります。これらは活用次第では、有力な集客方法となるでしょう。
店舗経営は如何にお店の事をお客さんに常に思いだしてもらえるかです。今日のランチはどこで食べようか、休日の夕食を家族とどこで食べるか等、既に外出前にはほとんどの方が、外出前には決めています。
外食を思い立った時に、それぞれのお客様の頭のリストに載っていることが肝心なのです。その頭のリストには何店舗も候補があるわけではありません。
1店舗かせいぜい2店舗です。それぞれのお店に出かけて、閉まっていたり、行列が出来ていて直ぐには入れない時に、はじめてブラブラ歩いて他のお店を探します。
この際に、目立つお店作りは大切な要素となりえますが、最も肝心なのはそれぞれのお客様の普段の外食利用店として頭の中のリストに載っているかどうかです。
忘れさせない 忘れられない がキーワードです。
SNSはどれも、直ちに効果が出るのではなく、継続的にやることが肝心です。内容的には、お客様に楽しんで頂く、喜んでいただく内容が好ましいでしょう。
あまり宣伝を意識しない方が良いです。
実際のお店の接客やサービスとも連動させると有効です。 -
私はむしろ最大の広告は、オープン当初で何をするかだと思います。
確かに、インターネットを駆使した、広告媒体の紹介営業は色々と出てきてはいますが、インターネットの時代だからこそ、ラーメン店としては人とのふれあいを大切にしたいという視点をアピールすべきです。
オープン当初には、地域のラーメンフリークと言われる人達が少なからず訪問します。その後自店にとっては大変有望な顧客となる可能性の高い人達が来ます。
最初に抱かれている、期待を上回れると良いのです。広告ミックス、持続できる仕組み、それこそが、貴方のお店にしか出来ない他店には出来ない広告となるでしょう。 -
何のメディアに載るかにもよりますが、一般論として、他店に何か特別な要素が有るか無いかでしょう。
メディア側が取材をしたくなるような特別な面白みが必要でしょう。
今のラーメン業界は右を見ても左を見ても拘りだらけの状態なので、自店の拘りだけをメディアにアピールしても難しいでしょう。
大きく取り上げられるパターンとしては、大手新聞に掲載されれば、テレビの制作会社等から声がかかる事が多いです。新聞に掲載されたという事は、確かな情報源だろう、取材も断られることはないと、メディア側は取材を申し込みやすいのです。
いきなりテレビからの取材依頼は中々なく、またテレビからテレビもライバル局が先に取り上げる結果となるので、あまりありません。
実際よくメディアに取り上げられるお店のオーナーさんがいますが、メディアに出演した影響は、テレビ放映された直後くらいで、その後は普段通りですよとおっしゃいます。
メディアに取り上げられる事が、現状の打開になるわけではありません。
普段のお客様へのサービスに全力を注ぐことです。
もしも、メディアに取り上げられると自店が繁盛店になると思っておられるのであれば、それは宝くじが当たれば問題解決だと思っているようなものです。 -
不採算店のオーナーさんからの御依頼を受けて現地指導に行くことが有りますが、実際に現地に行ってみると、商品・接客・サービス・お店の雰囲気と、どれをとっても素晴らしくよくできているお店が多いのです。
それなのに売り上げが思うように上がっていない、その理由をお伺いすると、オープン当初は無我夢中でなんとかこなしていたが、後で考えると、いっぱい失敗していましたと答えます。今くらいの質でオープン当初から営業できていれば結果は違ったでしょう。
地方都市であれば、オープン当初の悪影響は致命的となります。こんな場合には、客観的に立地調査をして、その立地で問題なければ、リニューアルオープンするというのも有効な手段でしょう。 -
毎日毎日長時間めいっぱい働いても成果が出ない、もう限界となるのも無理も有りません。現状分析をしっかりした上で、改善の見込みが立たない場合には、損失が大きくならないうちに退店を考えた方が無難でしょう。
その際に、店舗をスケルトンで家主に返すより、居抜きで譲渡する等の方法を模索すべきです。退店の方法について、あるいは失敗に関して詳しく扱っている専門書がないのが残念ですが、ラーメン店をはじめる前から、かしこい退店法についても学んでおかれると良いでしょう。
多くの失敗談の中には、成功への生きた教科書エッセンスがいっぱいです。成功する経営手法に関して触れている書籍はいっぱいありますが、是非、開業失敗談のちゃんとしたハウツー本も出版して頂きたいものです。
これからラーメン店を開業される方にとって成功物語は聞こえが良いのですが、失敗談は聞きたくもない、縁起でもない。
しかし、失敗の経験は財産になりえる可能性を秘めています。財産になるか、もう懲りごりと終わりにするのかは、ご本人次第です。
今回は駄目でも再起を図って欲しいと私は願っています。兵法の三十八計逃げるにしかずというところでしょうか、これは単に逃げるのではなく、再起を図るがその主な目的です。